第47回日前宮薪能、小林慶三師を偲ぶ/和歌山
2026年04月09日 17時45分
「第47回 日前宮薪能(にちぜんぐう・たきぎのう)」が昨夜(8日)、和歌山市の日前宮で催されました。

この薪能は、和歌山市秋月(あきづき)の日前國懸(ひのくま・くにかかす)神宮の神楽殿を舞台に、毎年4月の恒例行事として親しまれているものです。
きのうは午後6時半に開演し、夕闇が迫る中、特設舞台を篝火(かがりび)が照らし出す幻想的な雰囲気の中で演能が行われました。
薪能は、観覧無料で続けられていて、これについて、日前宮の紀俊崇(きい・としたか)禰宜(ねぎ)は、「日頃から参拝に訪れる人々への感謝の形として、また多くの人に、能や狂言の世界に触れてほしいという先代からの思いが込められている」と話していました。

今回の演目は、観世流の能「鞍馬天狗(くらまてんぐ)」と、大蔵流の狂言「濯ぎ川(すすぎがわ)」でした。

そして、春の鞍馬山を舞台にした牛若丸と大天狗の交流を描く「鞍馬天狗」では、重要無形文化財総合指定保持者である分林道治(わけばやし・みちはる)氏らが出演し、華やかで力強い舞が披露されました。

訪れた多くの観客は、歴史ある境内に響き渡る笛や太鼓の音とともに、幽玄な世界に引き込まれていました。

また、今回は、長年にわたり出演し、運営面でも支えた小林慶三(こばやし・けいぞう)氏が、今年(2026年)2月に、亡くなってから、初めての開催となりました。
関係者は、故人の功績を偲ぶとともに、その遺志を継いで、伝統を守り続ける決意を新たにしていました。








