高野山が保管 関東大震災による死者の名簿出版
2026年01月19日 14時38分
高野山に保管されていた関東大震災で死亡したおよそ5万9千人の名簿が関東大震災研究の第一人者、北原糸子(きたはら・いとこ)さんによってこのほど自費出版されました。
高野山金剛峯寺の霊牌(れいはい)堂に保管されていた名簿は、乳白色のタイルに氏名が焼き付けられていて、当時の東京市長、故永田秀次郎(ながた・ひでじろう)テイマス氏が「1万年の保存」を願い、出身地である兵庫県・淡路島の業者に依頼して作られたものです。
関東大震災の発生は1923年9月1日で、遺体の腐敗が進んだため、東京市長だった永田氏はやむなくその場での火葬を指示しましたが、死者の氏名が分からないままだった対応を深く悔やみ、全国の自治体に協力を求めて作成された名簿を高野山に託していました。
ただタイル版の名簿に記されているのは氏名だけで、本籍地の市町村や年齢などは分かりません。
一方、埋葬許可の申請書などを基に作成されたもう一つの犠牲者名簿には個々の性別、年齢、死亡場所などは公開されているものの氏名は非開示のままとなっていて、北原さんは「1世紀近く別々の場所に保管されていた二つの名簿を照合すれば新事実が分かるはずだ」と訴えています。








