和歌山市雑賀崎・田野でミニ車両「グリスロ」実証実験へ

2025年02月25日 18時59分

交通

南海電鉄は、移動手段の確保が課題となっている和歌山市の雑賀崎(さいかざき)地区と田野(たの)地区で、時速20キロ以下で走行する小型の電気自動車「グリーンスローモビリティ」を使った実証実験を来月(3月)から行うことになりました。

「グリスロ」のイメージ写真(※南海電鉄提供)

これは、南海電鉄が初めて行う取り組みで、和歌山市とアサヒタクシー、和歌山バスの協力で地域住民の移動手段の確保や、路線バスの利便性向上を図るために行われるものです。

使用される車両・通称“グリスロ”は、時速20キロ未満で走る小型の電動自動車で、ゴルフ場のカートのような形状をしていて、運転手1人と乗客3~4人を乗せて走行します。

実証実験は、大型連休期間を除く3月8日・土曜日から6月22日・日曜日まで和歌山市の雑賀崎・田野地区で行われます。

2つの運行形態が設けられ、期間中の平日に日常使いを想定した「ラストワンマイル輸送」と名付けた運行では、新和歌浦(しんわかうら)バス停から浪早(なみはや)ビーチを通って雑賀崎バス停に至るルート①と、田の浦口バス停から雑賀崎灯台や番所(ばんどこ)庭園などを巡るルート②の2種類があり、ルート内ならばバス停以外の場所での乗り降りも一部可能です。

また、観光客の周遊を想定した「観光輸送」は、1日3回、田の浦口バス停から浪早ビーチ、雑賀崎灯台などを巡って、雑賀崎遊園バス停に至るコースで、およそ2時間の行程内ならば、飲食や写真撮影などで停留することもできます。

グリスロは運賃無料で乗車でき、定員は3人から4人で、1人での利用も可能です。

乗車には事前の予約が必要で「ラストワンマイル輸送」「観光輸送」いずれも、乗車日の1週間前から前日までに予約専用電話から申し込みます。予約の受付や詳しい問い合わせは、電話070(2915)6764番です。

南海電鉄では「雑賀崎・田野地区は坂道や階段が高齢者の移動の障害になっていて、公共交通での観光スポットへのアクセスも難しい。これらの課題をグリスロで解決できたら」と話しています。

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