和歌山県内企業景況・8期連続で「下降」超
2024年12月17日 18時24分
近畿財務局・和歌山財務事務所は、このほど、ことし(2024年)10月から12月期の県内企業の景気予測調査の結果を発表し、全ての産業で、景気が「上昇」と答えた企業より「下降」と答えた企業が上回り、下降が上回るのは8期連続となりました。
調査は、先月(11月)15日に、県内に本店がある資本金1千万円以上の企業102社を対象に行われ、このうち99社から回答がありました。
それによりますと、すべての産業で、景気が「上昇」と答えた企業から「下降」と答えた企業を引いた割合がマイナス8・1ポイントとなりました。前回の6月から9月期より8・1ポイント縮小していますが、下降が上昇を上回ったのは8期連続です。
企業の規模別では、大企業は上昇と下降が均衡していますが、中堅・中小企業は下降が上昇を上回っています。
食料品関連では「梅の不作で販売できる商品が少なく、売り上げが低調だ」と話しているほか、情報通信機器メーカーでは「去年(2023年)から続いている電子機器部品の在庫調整が長期化し、回復が遅れている」と話しています。
一方、金属製品メーカーでは「金型の新製品の取り扱いを開始したことから、前期と比べて生産量が増加している」と回答したほか、宿泊・飲食サービス業では「夏の南海トラフ地震臨時情報の影響がなくなり、アジアを中心とした外国人旅行客が増加傾向にある」と話しています。
また、雇用はすべての産業で「不足気味」との回答が多くなっています。
今年度(2024年度)の売上高は、全ての産業で前の年度(2023年度)と比べて4・8%増収の見込みとなっていますが、経常利益は、全ての産業で前の年度よりも10・8%減益の見込みとなっています。