カイロス2号機、強風で打ち上げ中止、15日に延期/和歌山県串本町

2024年12月14日 20時00分

社会

串本町できょう(14日)打ち上げが予定されていた小型ロケット「カイロス」2号機は、発射場の上空の強風のため中止になり、あす(15日)午前11時に再び打ち上げられることになりました。

カイロス2号機を打ち上げる事業主体、宇宙事業会社「スペースワン」は、串本町内で記者会見を開き、阿部 耕三(あべ・こうぞう)執行役員は「上空10キロ以上のところを吹く風が強く機体に影響があると判断したため中止にした」と説明、あすの打ち上げを目指していると話しました。また、機体や発射場などには何の問題もなく、地上の風や天気などは全く影響がなかったといい、「会場にお越しいただき、楽しみにしてくださった方々に申し訳ない。次はしっかり打ち上げたい」と、次の打ち上げに強い意欲を示しました。

会見するスペースワン株式会社 、執行役員・阿部 耕三氏(串本町で)

また、串本町の田嶋勝正(たしま・かつまさ)町長は、打ち上げ中止と発表があったあと、串本町のロケット打ち上げ応援会場の田原(たわら)海水浴場で記者会見し、「正直残念だ。最高の天気だったので、必ず打ち上げられると思っていた。自然のことなので仕方がない。次も多くの方が来てくれると思う。警備体制も充実させて皆さんのお越しをお待ちします」と話しました。

また、和歌山県の岸本周平(きしもと・しゅうへい)知事も取材に応じ、「天候での延期はよくあることだ。期待感が高まれば高まるほど、成功したときの喜びが増すのではないかと思っている」と話しました。

カイロス2号機の打ち上げ応援会場の一つ、串本町の田原海水浴場には、およそ2500人の見学者が、午前11時の打ち上げの瞬間を見守っていました。大阪から来た20代の親子は「朝5時に大阪を出てきました。打ち上げを楽しみにしています」と話し、また、鹿児島県の種子島から来たという男性は、「種子島と串本の地域の取り組みに興味があってきた。民間の会社のロケットを見てみたいとの思いもある」と話しました。

見学会場で打ち上げを待つ人たち(串本町で)

会場では発射の中止が告げられると、見学者からため息が漏れましたが、多くの見学者は「自然のことだから仕方ないよね」などと話しながら、会場をあとにしていました。

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