紀州のドンファンと呼ばれた田辺市の資産家、野崎幸助（のざき・こうすけ）さんに覚せい剤を摂取させ殺害したとして、殺人などの罪に問われた元妻、須藤早貴（すどう・さき）被告の裁判員裁判で和歌山地方裁判所はあす（１２日）、判決を言い渡します。

起訴状によりますと須藤被告は２０１８年５月２４日、田辺市内で野崎さんに何らかの方法で致死量の覚せい剤を摂取させ、殺害したとされています。

検察側は、遺産目的で完全犯罪を企てたとし、命や財産が奪われた結果は重大だとして、無期懲役を求刑しています。

一方被告側は、「殺していない」「覚せい剤は野崎さんが自ら飲んだ可能性がある」などと無罪を主張しています。

犯行に結び付く直接的な証拠はないため、被告が殺害したのかどうかや事件性の有無を裁判員らがどのように判断するか注目されます。