ワカヤマソウリュウ特別展はじまる、和歌山県立自然博物館
2024年07月14日 15時51分
有田川町の山で発見され、去年(2023年)、新属・新種として認定された水生爬虫類「ワカヤマソウリュウ」の全身骨格化石などを公開する特別展が、海南市にある和歌山県立自然博物館で始まりました。
ワカヤマソウリュウは、水生爬虫類、モササウルス類の一種で、頭よりも大きな前後のヒレあわせて4枚と、イルカのような背ビレを持っていた可能性があり、前脚のヒレを使って、ウミガメのような泳ぎ方をしていたとみられます。
この化石は、有田川町長谷川(はせがわ)の鳥屋城山(とやじょうさん)で、およそ7200万年前にあたる中生代白亜紀後期の地層から発見されたもので、2006年の最初の化石発見から17年を経て、地道なクリーニング作業や研究を積み重ね、公開にこぎつけました。全身骨格化石は、アジアで唯一で、全長およそ6メートルあります。
特別展では、ワカヤマソウリュウの全身骨格化石のほか、復元された実物大のワカヤマソウリュウの頭の骨のレプリカや、ワカヤマソウリュウの発掘現場で見つかったアンモナイトやサメの歯などの化石も展示され、それらを参考に描かれたおよそ7200万年前の和歌山の海中景観画も初公開されています。
特別展「よみがえるワカヤマソウリュウ」は、9月1日まで、海南市船尾(ふのう)にある県立自然博物館レクチャールームで開催されます。