地方自治法改正・岸本知事が見解「地方分権に逆行」
2024年07月02日 19時14分
大規模災害や感染症の大流行など国民生活を脅かす重大な事態が発生した際に、国が都道府県などの自治体に必要な指示ができるとする特例を盛り込んだ改正地方自治法が、先月(6月)の通常国会で成立したことについて、和歌山県の岸本周平知事は「地方分権の流れに逆行するものだ。政府は間違うこともある」と非難しました。
改正地方自治法では、緊急事態の際に国が自治体に指示できる特例を盛り込む一方で、指示を行う際に国が自治体に意見の提出を求めることができるとする規定も含まれています。
岸本知事は、けさ(2日)の定例記者会見で「これは明らかに上から目線の“できる規定”の条文だ。本来は、国が都道府県知事に意見を求めなければ“ならない”とすべき」と非難しました。
その上で岸本知事は「新型コロナ禍で、政府が感染者の全数検査をするなという方針を打ち出したが、和歌山県はそれに背いて“和歌山モデル”を継続し、結果的に正しかった事例もある。政府も間違うことがあると心得なければならない。間違った指示が来たときに我々自治体はどうするのか」と述べ、関西広域連合や全国知事会の場で議論し、国に意見を訴える考えを示しました。