父親の遺体、死亡届出さず遺棄 和歌山市の息子夫婦逮捕
2024年05月08日 20時43分
父親の遺体を一人暮らしをしていた自宅に放置したとして、和歌山北警察署はきょう(5月8日)、死体遺棄の疑いで、長男夫婦を逮捕しました。2人は容疑を否認しています。
死体遺棄の疑いで捕まったのは、和歌山市榎原の会社員、大坪智(おおつぼ・とも)容疑者47歳と、無職の妻、亜季(あき)容疑者49歳の2人です。
和歌山北警察署によりますと、2人は、3年前の2021年12月、和歌山市栄谷にある父親の自宅で父親の遺体を見つけましたが、死亡届を出さずにそのまま放置して遺棄した疑いがもたれています。
父親は、死亡時、推定69歳で、年金を受け取っていました。
逮捕された2人は、2021年12月に父親の自宅周辺の住民から「異臭がしてウジが湧いている」などと苦情が出たため、住宅の管理会社から連帯保証人として対応するよう求められましたが、2人は、管理会社に対し、「住宅内を調べた結果、本人はおらず、生ごみがあったので、それは処理した」と返答していました。
しかし、その後、家賃の支払いが滞ったため、管理会社が訴訟を起こし、おととし(2022年)11月、明け渡すよう求める判決が確定し、立ち退きのため住宅を訪れた裁判所の職員が遺体を発見しました。
父親は、少なくとも2021年12月には死亡していて、遺体の発見まで1年近く経っていることから、警察によりますと、死因はわからないものの、目立った外傷などはないということです。
警察の取り調べに対し、2人は容疑を否認しているということです。