大阪移送「警備上の理由」木村被告勾留で検察幹部
2024年04月14日 19時02分
岸田文雄(きしだ・ふみお)首相襲撃事件で、殺人未遂などの罪で起訴された木村隆二(きむら・りゅうじ)被告25歳は、堺市の大阪刑務所に勾留されています。被告は、通常は、事件が起きた都道府県の警察署か、地元の拘置所に入るのが一般的ですが、警備上の理由で、大阪に移されたとみられています。
検察幹部は、「社会の耳目を集める事件なので、公判では警備面にも気を使う必要がある。裁判員選定も慎重に行うことになるだろう」と話しています。
木村被告は、刑事責任能力の有無などを調べる鑑定留置を終えて起訴され、和歌山西警察署から大阪刑務所に移送されました。
別の検察幹部によりますと、和歌山県内の収容施設では、職員数などの点から、公判での移送などに、警備上の不安があったということです。
また、捜査関係者からは、「危険物が送られることなども警戒しているのではないか」と推測する声も聞かれます。安倍晋三(あべ・しんぞう)元首相の銃撃事件では、去年(2023年)6月、不審な段ボール箱が奈良地裁に届いたとして、殺人罪などで起訴された山上徹也(やまがみ・てつや)被告43歳が出席予定だった公判前整理手続きが中止となりました。中身は、被告の量刑減軽を求める署名用紙だったということです。