和歌山市で自動運転バスの実証実験スタート
2024年02月14日 18時44分
和歌山市は、きょう(14日)から、けやき大通りで自動運転バスの実証実験をスタートしました。
これは、和歌山市が路線バス会社の運転手不足対策や観光の二次交通としての移動手段の確保、それに、まちなかの賑わい創出などを図ろうと、群馬大学発のベンチャー企業・日本(にっぽん)モビリティや、和歌山バスなどと連携して行うものです。
実証実験には、カメラやセンサーなどが搭載された日野自動車のポンチョバスが使われ、運転席に運転手が乗車し、事前に作成されたデジタルマップをもとに、ハンドルやアクセル、ブレーキなどを自動操作する「レベル2」の自動運転が行われます。
初日のきょうは、和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長や、日本モビリティの小峰千紘(こみね・ちひろ)社長らが試乗しました。
バスは、JR和歌山駅前からけやき大通りを直進して、和歌山城公園までのおよそ2キロを10分ほどでゆっくりと移動し、ハンドルやブレーキ、信号での停止と発進などを運転士がハンドルを手放しした状態で行いました。
日本モビリティの小峰社長は「路上駐車などが多い区間だが順調に走行できた。時間帯によっては自転車が多く走行するので、飛び出し対策などが課題になる」と話しています。
和歌山市の尾花市長は「ブレーキ操作や右折車対応などがしっかりしていて、通常のバスと変わらない乗り心地だった。これから地方交通は、新しいモビリティを通じて多くの市民に利便性を感じてもらうとともに、観光にも活用することで、攻めの姿勢に転じられるのではないか」と語りました。
JR和歌山駅前と和歌山城公園までの自動運転バスの実証実験は、今月(2月)18日・日曜日までの5日間行われていて、座席の利用は、和歌山市のウェブサイトから事前の予約が必要ですが、立ち席の場合は先着順で乗れます。料金は無料です。
運行時刻は、昼間だけでなく夜間にも設定されていて、和歌山市は多くの利用を呼びかけるとともに、乗客にアンケートを取って、 今後の取り組みの参考にする方針です。