アサヒ飲料「三ツ矢サイダー中興の祖」和歌山県白浜町出身・中谷整治が縁で県と連携強化へ
2024年02月13日 19時11分
「三ツ矢サイダー」や「ウィルキンソン炭酸水」を手掛けるアサヒ飲料は、今月(2月)20日に、和歌山産南高梅(なんこううめ)を使用した炭酸飲料とフレーバー炭酸水を全国発売するとともに、「三ツ矢サイダー中興の祖」となった白浜町出身の企業家・中谷整治(なかたに・せいじ)の縁で、和歌山県の観光PRに協力することになりました。
アサヒ飲料によりますと、140年前の1884年に、兵庫県の川久保平野鉱礦泉所が天然炭酸水「平野水(ひらのすい)」を発売しましたが、販売が低調で、当時の経営者・川久保久之が友人の中谷に事業譲渡しました。
中谷は社名を「三ツ矢平野礦泉合資会社」と改め、イギリスからフレーバーエッセンスを取り寄せるなど味の改良に努め、1907年、三ツ矢サイダーの原型となる「三ツ矢平野シャンペンサイダー」を開発し、のちに「三ツ矢サイダー」となって、現在も日本を代表する炭酸飲料として広く親しまれています。
アサヒ飲料では、中谷のおかげで140年ものロングセールスとなっている三ツ矢サイダーと同じく、誕生から100年以上の歴史を誇る和歌山産南高梅を使用した炭酸飲料「三ツ矢百梅 芳醇南高梅」と、フレーバー炭酸水「ウィルキンソン タンサン ウメ」を開発し、いずれも今月20日に全国の量販店などで発売することになりました。
きょう(13日)和歌山県庁の知事室に、アサヒ飲料の清水博之(しみず・ひろゆき)近畿圏本部長らが訪れ、岸本周平知事に新商品をPRしました。岸本知事は「商品を通じて和歌山産の南高梅と郷土の偉人・中谷整治、それに県の観光のPRにつなげて欲しい」と期待を込めました。
アサヒ飲料では、今月、熊野白浜リゾート空港の到着ロビーで、利用客に商品サンプルを配布するほか、来月(3月)以降も、中谷の地元・白浜町などでイベントを展開する予定です。