豊作願い滑稽に「御田祭」かつらぎ町・丹生都比売神社
2024年01月21日 18時41分
かつらぎ町の世界遺産・丹生都比売(にうつひめ)神社で、きょう(21日)、狂言の形で、豊作を祈願する伝統芸能神事「天野(あまの)の御田祭(おんだまつり)」が開かれました。地元の保存会の人たちが、1年の稲作の様子をユーモラスに演じ、大勢の参拝客らを和ませました。
神社の楼門の下のござを敷いた舞台に、それぞれ面や装束を着け、くわを持った「田人(たびと)」やすきを担いだ「牛飼(うしかい)」が登場し、問答を繰り返したあと、牛の姿の「一石(いちこく)」や早乙女(さおとめ)らを呼び、田作りや田植えから稲刈りまでの所作を演じました。
盛り上がりをみせたのは、男性がお多福(たふく)の面を着け、もんぺをはき、女装した「田ヅ女(たづめ)」の演技で、観客らにご飯を配り歩く際、もんぺを引っ張り上げ、腰を振って歩くしぐさに、観客から何度も笑いが起きていました。
御田祭は、平安時代の田植えの儀式に始まり、室町時代に、現在のような狂言風になったと伝わっています。