奈良県の土砂崩れ事故 和歌山県の男性の車発見
2023年12月26日 20時48分
奈良県下北山村(しもきたやまむら)の国道で起きた土砂崩れに車が巻き込まれ、男性1人が救助された事故で、 奈良県警察本部はきょう(12月26日)、土砂に埋まっている可能性があるとみて捜索していた別の車を発見したと明らかにしました。
警察によりますと、新たに発見された車は、行方がわからなくなっている和歌山県の70歳代の男性が乗っていた車とナンバーが一致しているということです。
警察や消防は、車に男性が取り残されている可能性があるとみて、救出作業を進めていましたが、今夜、きょうの作業を終了したと明らかにしました。あす朝、再開するとしています。
この土砂崩れは、奈良県下北山村の国道169号線で、今月23日の夜に発生したもので、高さおよそ5メートル、幅およそ20メートルから30メートルにわたって崩落しました。
奈良県警によりますと、この道を車で通ったとみられる男性の家族から、釣りに出たまま連絡がとれない、との通報がありました。
この土砂崩れを巡っては、今年(2023年)5月にも同じ箇所で大雨による土砂崩れがあり、来月(1月)から復旧工事に取りかかる予定だったことが奈良県の関係者の話でわかりました。
工事は当初、今年10月頃から始める予定でしたが、奈良県が工事の入札の手続きでミスをしたため、着工を延期していたということです。
奈良県によりますと、5月の土砂崩れを受けて県は現場に仮の防護柵を設け、来月の復旧工事開始を待っていました。
事故の前の日に、目視で点検した際、異常はなかったとしています。
一方、奈良県の山下真(やました・まこと)知事は、近く有識者委員会を設置して防護柵や点検の状況が十分だったかなどを検証する考えを示しています。