和歌山県・熊野本宮大社で大筆書き 幸「運」舞い込むように
2023年12月13日 20時42分
和歌山県・田辺市本宮町の世界遺産、熊野本宮大社できょう(12月13日)、新年がこうあってほしいという願いを込め、宮司が大きな筆で漢字一文字を書く恒例の行事が行われました。書かれたのは、幸運の「運」でした。
この大筆書きは、熊野本宮大社で2008年から続いているもので、きょうは大勢の参拝者が見守る中、九鬼家隆(くき・いえたか)宮司67歳が、長さ50センチほどある大筆で、2メートル四方の布に、豪快に「運」の一文字を書きました。この字を選んだ九鬼宮司は、「仕事運、健康運など、いろいろな幸運が舞い込んでくるよう願った」と語り、「来年は辰の年、昇り竜のごとく良い年であるように」と話していました。
大筆書きに使われたのは、広島県・熊野町の伝統工芸品「熊野筆」で、上富田町の県立熊野高校が今年(2023年)、創立100周年で広島で同じ名前の県立熊野高校と姉妹校の提携を結んだことを記念し、熊野本宮大社に寄贈されていました。
初めて熊野筆で文字を書いた九鬼宮司は、「熊野筆の協会の理事長さんには、きょうも同席して見守っていただいた。こうしたつながりはありがたい」と話しました。
一方、熊野筆事業協同組合の竹森臣(たけもり・しん)理事長は、「運が上向く、とかいい意味にとれる文字で、来年は明るくなるのではないか。熊野筆を知ってもらう良い機会でありがたい」と話していました。