和歌山市障害者福祉表彰 令和5年度は6人
2023年12月11日 21時28分
和歌山市障害者福祉表彰の表彰式がおととい(12月9日)行われ、和歌山放送パーソナリティの亀山直美(かめやま・なおみ)さんら6人が表彰されました。
これは、身体(からだ)や精神、知的障害のある人たちの福祉の増進に功績のある個人や団体を表彰するため、和歌山市が毎年、行っているもので、今年度は4つの賞に6人が選ばれ、表彰されました。
和歌山市役所14階の大会議室で行われた表彰式では、和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長が、20年以上前、障害者が宿泊できるよう整備した群馬県の旅館の女将と、当時、浴場を汚した障害者に怒りをぶつける宿泊客とのやりとりを紹介した朝日新聞のコラムを引用して挨拶し、「女将が、宿泊客に別の旅館に行くよう促した理由は、中学の時、脳性まひの友だちが悲しい思いをしていたのを見て、そういう世の中じゃいけないと思ったからだった。非常に感動的な話で、私もこういう社会でないといけないと思っている。和歌山市としても、誰もが安心して暮らせる共生社会を全力を挙げて目指したい」と話しました。
福祉の増進に顕著な功績があり市民に夢と希望を与えた個人や団体に贈られる障害福祉賞を受賞した、聴覚に障害のある福田政和(ふくだ・まさかず)さん72歳が受賞者を代表して手話で通訳を介して挨拶し、「栄えある賞をいただき、身に余る思いでいっぱい。この表彰を心の支えとして、私たちを支えてくれた人たちに恥じぬよう、より一層精進します」と決意を述べました。
式典の後、障害を克服し、自立して他の模範と認められる個人に贈られる自立更生者賞を受賞した和歌山放送パーソナリティで、和歌山県の点字図書館で勤務する44歳の亀山さんは、「働き始めてまだ6年で、皆さんに教えられることの方が多いし、親のサポートがなければ、こんなにスムーズに生活できていないので、今回の受賞は面はゆい。仕事を始めるまで自宅で勉強するだけの日々だったので、いまは、やることがたくさんあってうれしいし、何をやっても幸せ」と話しました。
このほかの受賞者は、自立更生者賞に、知的障害のある山田容子(やまだ・ようこ)さん44歳、障害者の自立と社会参加に対する功労が顕著な個人に贈られる家族功労者賞に、森川浩史(もりかわ・ひろし)さん77歳、障害者の更生援護に長年尽力して功績が顕著な個人や団体に贈られる更生援護功労賞に、中川朋美(なかがわ・ともみ)さん51歳と、川端秀人(かわばた・ひでと)さん52歳の2人がそれぞれ選ばれました。