JR紀勢線の白浜・新宮間赤字公表・和歌山県知事「一部の区間を恣意的に設定し不安煽るもの」

2023年11月28日 21時30分

交通政治

JR西日本が、きょう(28日)紀勢線の白浜・新宮間を含む、1キロあたりの1日平均の乗客数が2千人未満のローカル線17路線の、昨年度(2022年度)までの3年間の平均収支が、赤字になったことを公表しました。

和歌山県の岸本周平知事は「そもそも紀勢線の和歌山市・新宮間の一日平均の輸送密度は4千人近いにもかかわらず、一部の区間を恣意的に設定し、不採算問題を提起することは、将来の交通の不安をあおる」と強い懸念を示しました。

JR西日本の発表によりますと、紀勢線の白浜・新宮間は2022年の1日平均の乗客数が793人、かかった費用に対する収入の割合を示す収支率は11・9%となっています。

岸本知事は「鉄道は全国で公平に安定して確保されるべきで、国から引き継いだ鉄道事業者は、不採算路線を含めて事業全体で採算を確保し、すべてのネットワークを維持する責任がある」とコメントした上で、今後、路線の維持に向け、沿線の市町村などと連携して利用促進を図り、JR西日本に利便性の向上や路線の活用について働きかける考えを示しました。

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