トルコ軍艦沈没で追悼式、大使も参列、串本町
2023年09月17日 11時27分
串本町の沖で、トルコの軍艦が沈没してから133年となったきのう(16日)、町内で、犠牲者を追悼する式典が開かれ、およそ100人が参列しました。
トルコ、当時のオスマン帝国の軍艦「エルトゥールル号」は、親善使節団を乗せ、日本を訪れた帰りの1890年9月16日、串本町大島(おおしま)の沖で、台風のために沈没し、乗組員500人以上が死亡しました。そして、この事故の際、地元の住民が乗組員69人を救助したことが、日本とトルコの友好のきっかけになったとされています。
追悼式典は、このところ、新型コロナウイルスの影響で、規模が縮小されていましたが、この日は、串本町大島の慰霊碑の前に、4年ぶりに一般参列者を招いて開かれました。
参列したトルコのコルクット・ギュンゲン駐日大使は、「ここでは、命を落とした兵士たちの記憶を守り続けてくれている。日本とトルコは地理的には離れているが、両国民の心の距離は極めて近い」とあいさつしました。
また、今回の式典では、救助された乗組員のうち35人分の名前や症状を記した診断書の写しが、保管していた寺から町に寄贈されました。町は公開に向けて
調査を進めるということです。