立命館大・上原教授 警察協力章伝達
2023年08月24日 18時54分
長年、警察活動に献身的に協力し、多くの業績をあげた人に、警察庁長官から贈られる、今年(2023年)の警察協力章の伝達式が、きょう(8/24)、和歌山県警察本部で行われ、20年以上にわたり、県警のサイバー犯罪対策に協力している立命館大学の男性教授に、表彰状と記章が伝達されました。
今年、警察協力章を受章したのは、立命館大学情報理工学部の上原哲太郎(うえはら・てつたろう)教授56歳です。
上原教授は、2002年に和歌山県警察サイバー犯罪対策アドバイザーに委嘱されて以来、21年余りにわたって、捜査員の研修や捜査の支援を行ってきました。
きょう午後、県警本部の本部長室を訪れた上原教授は、山﨑洋平(やまざき・ようへい)本部長から、表彰状と記章を受け取りました。
上原教授は、和歌山大学の専任講師として赴任した1996年以降、和歌山県警が毎年、白浜町で開催しているシンポジウムの運営に携わるなど、アドバイザーに就任する以前から県警との関わりがあり、伝達式の後、記者の取材に応じた上原教授は「20代の若い頃から関わってきた。大変、名誉なこと」と喜びを語りました。
また、上原教授は、この20年を振り返り、「サイバー犯罪をする側が、技術的ないたずらから、金銭目的や諜報目的など、明確な意図を持つようになった」と指摘した上で、「サイバー犯罪は、警察の管轄によって強弱はなく、どこでも起きるので、地方の警察にとっては、厳しさが増している」と指摘しました。
そして、上原教授は、今後の抱負について、「警察は、いまサイバー関連の組織を変えようとしているが、警察の定員が決まっている中で達成するには、組織内での再教養が必要。多くの警察官に、サイバーの知見を広く薄く持ってもらえるよう、研修対象者の拡大などに協力していきたい」と語りました。
警察協力章の今年の受章者は全国で41人、県内受章者は1962年にこの表彰が始まって以降、これで37人となりました。