和大附属小で太地町出身の書道家・田中太山さんが書道教室
2023年07月03日 18時54分
太地町出身の書道家で、現在はアメリカのニューヨークを拠点に活躍する田中太山さんが、きょう(3日)和歌山大学教育学部附属小学校の児童に、書を通じて大切な人に思いを伝える特別授業を繰り広げました。
田中太山さんは、文字を絵のように描く“笑文字”を中心に作品を作り続けているほか、ニューヨークで書道の楽しさを伝える教室「Show―Do」を主宰していて、以前、和歌山放送の番組にもレギュラー出演していました。
今回の特別授業は、和大附属小学校の教諭がアメリカで太山さんと知り合ったことがきっかけとなって企画され、体育館を使って、1・2年、3・4年、5・6年の3部構成で、太山さんが児童にテーマを与えて、大切な人へ思いを伝える書の作品づくりに取り組んでもらったものです。
このうち3・4年生の授業では、愛情の「愛」がテーマに選ばれ、太山さんが実演で手本を見せたあと、児童らに「字の上手下手は関係なく、大切な誰かに伝えたい気持ちを込めて、自由に愛を書いて下さい」と指示しました。
はじめは習字の筆で、おとなしく漢字や仮名を書いていた児童らは、時間が経つにつれ、指に墨汁を付けたり、足で筆を持つようになり、まるで半紙をキャンバスに見立てて絵を描くように思い思いの「愛」を書き込みました。
児童らは「習字の時間は決められた文字を書くだけなのに、きょうは体育館で目一杯自由に書けて楽しい。家族や友達に“ありがとう”の気持ちを込めて書きました」などと話していました。
きょうは保護者も見学に訪れ、子どもたちが沢山のアイデアを次々と書き出す様子に目を細めていました。
太山さんは「まずは書く楽しさを知ってもらうことで、難しいことも乗り切れるようになります。人生も同じで、子どもたちには思い切り人生を楽しみなさい、心を解放しなさいと伝えたい」と話していました。