自動運転に向けた試験運転8月から、南海電鉄
2023年06月18日 18時30分
南海電鉄は、係員付き自動運転の実現に向けて、8月頃から、和歌山市の和歌山港線(わかやまこうせん)で、試験走行を開始すると発表しました。これは、生産年齢人口の減少による労働力不足への対応の一環で行われるものです。
係員付き自動運転は、運転士以外の係員が先頭車両に乗車する自動運転で、南海電鉄の自動列車停止装置と、南海が京三製作所(きょうさんせいさくしょ)と共同開発した高機能・自動列車運転装置を組み合わせたシステムで運用されます。そして、既存設備を活用しての導入が可能なことから、投資コストを抑え、費用対効果を高めることができると期待されています。
実際の試験は、8300系2両編成の車両を使い、運転士が乗務した状態で、乗客を乗せずに、和歌山市駅から和歌山港駅までの和歌山港線2・8キロで行われ、システムの安全性のほか、運転士の運転と同等の目標速度への加速・減速、停止の精度などを検証します。
そして、結果を有識者で構成する検討委員会に諮(はか)り、安全性評価を得たあと、和歌山市の和歌山港線と大阪・高石市の高師浜線(たかしのはません)での実現に向けて検討することにしています。