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火祭り前に大たいまつ作り、熊野那智大社

2023年06月14日 19時38分

歴史・文化

那智勝浦町の世界遺産、熊野那智大社では、「那智の扇祭(おうぎまつ)り」を1か月後に控え、神事で使う大(おお)たいまつ作りが、大詰めを迎えています。

大社の作業場では、白装束に烏帽子(えぼし)姿の宮大工、嶌崎和真(しまさき・かずまさ)さん41歳らが、重さおよそ50キロにもなる大たいまつの仕上げ作業に取り組んでいます。

大たいまつは、ヒノキの板を円筒状に束ねて作られ、柄(え)の部分も含め、およそ1・4メートルあります。

祭りは、神々が年に1度、12体の扇(おうぎ)みこしに乗り、元宮(もとみや)の那智の滝に戻るとされる神事で、氏子に担がれた12本の大たいまつが、参道を清めるとともに、滝の前で扇みこしを迎え、勇壮な炎の乱舞を繰り広げます。この様子から「那智の火祭り」とも呼ばれ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

嶌崎(しまさき)さんは「たいまつの炎が皆さんの明るい光となるようにと思いを込め作っています。大勢の参拝客に見てもらいたいです」と話しています。

「那智の扇祭り」は、来月(7月)14日に、熊野那智大社や那智の滝一帯で盛大に開催されます。

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