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建造物等延焼・重過失致死罪の妻 初公判で「覚えていない」

2023年05月24日 18時26分

事件・事故社会

和歌山市内の自宅に灯油をまいて火を付け、焼け跡から息子が遺体で見つかったとして、建造物等延焼と重過失致死の罪で起訴された女の初公判が、きょう(5/24)、和歌山地方裁判所で開かれ、罪状認否で、女は「すべて覚えていない」と述べました。

起訴状などによりますと、無職の前田志保(まえだ・しほ)被告50歳は、今年(2023年)1月14日の午後6時頃、和歌山市大谷の自宅で、夫が灯油をまいたところにライターで火を付け、木造2階建ての住宅を全焼させ、一緒に住んでいた当時20歳の息子を焼死させたとされています。

きょうの初公判で、松井修(まつい・しゅう)裁判長から「起訴状に間違っているところはあるか」と問われた前田被告は「すべて覚えていません」と述べました。

そして、弁護側は、前田被告がライターで火を付けたことや、息子に危害が及ぶことを予測できたという点などについて争う考えを示した上で、「これらの行為が事実と認められても本人は、心神耗弱(こうじゃく)状態にあり、減刑されるべき」と述べ、専門家による精神鑑定書を提出しました。

一方、検察側は、冒頭陳述で、「前田被告は、夫の金遣いの荒さなどから、日常的に夫婦喧嘩になり、警察官が現場に駆け付けると、包丁を持ち出すこともあった」と指摘し、日常的に夫婦喧嘩が絶えなかったことを強調しました。

そして、検察側は、「事件当日も、自宅で口論となり、夫の態度に腹を立てた前田被告が、灯油入りのポリタンクを台所に持ってくると、今度は、『火を付ける』と話す前田被告に、夫が腹を立て、リビングにおよそ1リットルの灯油をまいたところ、夫の行為に、さらに腹を立てた前田被告が、灯油の付いたポリエチレン製のクッションにライターで火をつけた」と指摘しました。

前田被告の夫については、自宅に灯油をまいたとして建造物等失火と過失致死の罪で起訴され、今年3月、罰金50万円の判決を受けていて、今後、前田被告の公判に証人として出廷することになっています。

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