和歌山市立加太中学校で陸奥宗光を学ぶ特別授業
2023年05月02日 21時12分
明治維新後の外務大臣で海外との不平等条約の改正に尽力した、和歌山市出身の陸奥宗光(むつ・むねみつ)について学ぶ特別授業が、きょう(2日)和歌山市立加太(かだ)中学校で行われました。
これは、和歌山市の市民団体「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」が、地元・和歌山の子どもたちに郷土の偉人・陸奥宗光の功績を伝えようと、毎年この時期に加太中学校で行っているもので、ことし(2023年度)で8回目です。きょうは、実行委員会・副会長の臼井康浩(うすい・やすひろ)さんが講師となり、3年生12人に陸奥の人生や功績を紹介しました。
臼井さんは、陸奥が坂本龍馬(さかもと・りょうま)とともに海外との貿易に奔走した際、治外法権や関税自主権の無い状態を認める不平等な条約を多くの外国と結ばされている問題に直面し、明治政府の外務大臣に就任後の1894年、粘り強い外交交渉の結果、イギリスとの治外法権の撤廃に成功し、その後、15カ国との撤廃も勝ち取った功績を説明しました。
その上で臼井さんは、不平等条約改正と並ぶ陸奥の功績について「国力を増強するため、兵制度や税制度を改革した」と述べ、日本近代化の土台固めにも貢献したことを強調し、近年、外務省の敷地に銅像が建てられたことや、来年(2024年)不平等条約改正130周年の記念イベントが開かれることを紹介しました。