爆発物40メートル先で確認 聴衆の頭上を越え
2023年04月18日 20時38分
岸田総理大臣が訪れた和歌山市の選挙演説の会場に爆発物が投げ込まれた事件で、警察は、爆発地点からおよそ40メートル離れたいけすを覆った網の上に、爆発した銀色の筒状のものがあることを確認しました。
近くの倉庫の壁には、直径5センチほどのへこんだ部分があり、爆発した筒状のものが、演説の開始を待っていた聴衆の上を、40メートルにわたって飛び越え、壁にあたって網の上に落ちたとみられています。
この事件は、今月15日の午前11時25分頃、岸田総理が衆議院和歌山1区の補欠選挙の応援のため訪れていた和歌山市の雑賀漁港で爆発物が投げ込まれ爆発した一方、使用されていない銀色の筒状のものが現場に落ちていたもので、警察は、兵庫県川西市の無職、木村隆二(きむら・りゅうじ)容疑者24歳を、威力業務妨害の疑いで現行犯逮捕しています。
警察によりますと、網の上に落ちていた爆発物は、現場に残されていた銀色の筒状のものとおおむね類似しているということです。
警察は、連日、現場の検証や捜索を行っていて、きょうは、潜水隊を出して海に潜り、捜索の範囲を拡げました。
これまでに行われた容疑者の自宅に対する家宅捜索では、火薬の可能性がある粉末や金属製の筒、それに工具類を押収していて、木村容疑者がパイプ爆弾を自分で作った可能性があるとみられます。