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紀の川市の井上家住宅などが国の登録文化財に

2023年03月17日 19時21分

福祉・医療

国の文化審議会は、きょう(17日)開いた分科会で、紀の川市の井上家(いのうえけ)住宅や湯浅町の阿瀬家(あぜけ)住宅など、あわせて9件を含む全国の建造物を、国の登録有形文化財に指定するよう、文部科学大臣に答申しました。

井上家住宅・土塀(※和歌山県提供)

このうち、紀の川市中三谷(なかみたに)の井上家住宅は、主屋(おもや)が大正5年・1916年ごろに建てられた2階建て・入母屋造り(いりもやづくり)の近代和風建築で、北側に土蔵(どぞう)、南正面に長屋門(ながやもん)が建ち、外周は土塀(どべい)に囲まれています。大正時代の農家住宅の面影を現代に残し、現在は禅の道場としても活用されています。

旧制粉河高等女学校同窓会館(※和歌山県提供)

紀の川市粉河にある旧制粉河高等女学校・同窓会館は、開校20周年を記念して、昭和9年・1934年に建設され、赤い三角屋根でたて長の上げ下げ窓が並ぶ洋館と、平屋建ての和館が隣り合う外観が特徴で、県立粉河高校の同窓会館となった現在でも、伝統校の象徴となっています。

阿瀬家住宅・主屋(※和歌山県提供)

湯浅町の中心部に建つ阿瀬家住宅は、江戸末期に建てられた商家で、漁で用いる網を製造していて、主屋(おもや)・道具蔵(どうぐぐら)・米蔵(こめぐら)と上品な作りの建物群は、漁の網の製造が、しょう油醸造に並ぶ湯浅の歴史的景観の形成に大きく寄与しています。

県内にある国の登録有形文化財の建造物は、これで121か所・327件となる予定で、後日、国の官報で正式に告示される見込みです。

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