2022年の県内企業倒産状況
2023年01月13日 17時40分
去年(2022年)1年間に発生した、1000万円以上の負債を抱えて倒産した和歌山県内の企業は73件、負債総額は60億円あまりにのぼったことが、民間の信用調査期間・東京商工リサーチ和歌山支店のまとめでわかりました。
それによりますと、件数はおととし(2021年)と比べて10件増えましたが、過去10年では2番目に少なくなり、負債総額はおととしの半分となりました。
倒産の原因では販売不振が9割近くで、新型コロナの感染拡大に伴う自治体や金融機関の資金支援の効果が薄れた企業の息切れ倒産が増えはじめ、件数が上昇したほか、新型コロナ関連の倒産も12件発生しました。
負債総額は、10億円以上の大口倒産が無かったことや、個人企業などの小規模倒産が主体だったことで、前の年の半分程度にとどまりました。
地域別では、和歌山市が最も多い35件で、以下、橋本市が6件、岩出市が5件、御坊市(ごぼうし)と海南市がそれぞれ4件、田辺市と有田郡(ありだぐん)がそれぞれ3件などとなりました。
東京商工リサーチ和歌山支店は、ことし(2023年)の見通しについて「多くの企業でゼロ・ゼロ融資の元本返済が始まる予定だが、一部の企業で伴走型支援に切り替え出来ないケースも予想される。また、物価の高騰や人手不足などで実質的な資金需要が増加する一方、債務に陥った企業への真水融資のハードルは高く、国内・海外ともこれまで以上に不確実性が高まる中、円安、物価高、人手不足、過剰債務、ゼロ・ゼロ融資返済の五十苦ともいえる状況を踏まえ、倒産の動きにはより一層の注視が必要になる」と話しています。