特殊詐欺被害を未然に防いだ郵便局員に感謝状
2022年10月25日 13時28分
息子をかたる人物から「手術代を立て替えて欲しい」というウソの電話を信じ込み、口座から現金を引き出してだまし取られそうになっていた80代の女性に気付き、警察に通報して特殊詐欺被害を未然に防いだ和歌山市内の郵便局員2人に、きょう(25日)和歌山北警察署から感謝状が贈られました。
感謝状が贈られたのは、和歌山市の和歌山松江北(まつえきた)郵便局の中村直弘(なかむら・なおひろ)局長38歳と、福田和枝(ふくだ・かずえ)課長代理53歳の2人です。
和歌山北警察署によりますと、先月(9月)8日の午後2時20分ごろ、和歌山松江北郵便局を訪れた80代の女性が、落ち着かない様子で中村局長や福田課長代理に「現金100万円を引き出したい」と申し出ました。
理由を尋ねたところ「息子から公衆電話で『救急車で病院に運ばれて、その場で医師にがんと診断されたので、手術代を立て替えて欲しい』と言われた」と述べたため特殊詐偽を疑い、中村局長の指示で福田課長代理が和歌山北警察署に通報し、女性の被害を未然に防いだものです。松江北郵便局では、高齢者が多額の貯金引き出しを要望した場合、必ず用途を確かめるなど、詐偽被害防止の手順を踏んでいるということです。
中村局長と福田課長代理は「大変光栄です。日頃から警察の指導を受けていますが、お客様の役に立てて良かったです」と話しています。
感謝状を贈呈した和歌山北警察署の阪口豊(さかぐち・ゆたか)署長は「松江北郵便局の防犯意識の高さが被害の防止につながった。特殊詐欺被害防止は警察と金融機関だけでなく、地元の皆さんとの協力があって実現できるので、これからも注意して欲しい」と話しています。
和歌山県警は、この事例のような詐偽の予兆電話があった場合はすぐに電話を切り、県警の特殊詐欺被害防止専用の相談ダイヤル・0120(508)878番(これは・わなや)へ通報するよう呼びかけています。