社経研講演会・牛窪惠さんを講師に迎え
2022年10月20日 16時49分
和歌山のシンクタンク・和歌山社会経済研究所による講演会が、きょう(20日)和歌山市のホテル・グランヴィア和歌山で開かれ、世代・トレンド評論家の牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)さんが講演しました。
和歌山社会経済研究所では、県内の経済活動に役立てようと、一般や県内の企業・団体・行政関係者に向けて、設立時の1981年(昭和56年)から、毎年、各分野の著名人を講師に招いて講演会を開いています。
今回は、世代・トレンド評論家としてテレビ番組や著書で知られる、立教大学大学院・客員教授の牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)さんが「いま求められる『地方再生』~地域に若者を呼び戻そう!~」と題して講演しました。
牛窪さんは、新型コロナ禍での様々な制限が、テレワークなど業務のオンライン化や、地元志向、副業、ネットショッピングの普及など、社会の行動や意識の変革が進んだ一方、経済の減退で「団塊(だんかい)ジュニア」世代以降の未婚や非婚が増えるとともに、2025年以降、団塊世代の介護がピークを迎える現状を指摘し、人工知能・AIやテレワークを活用した働き方へのシフトは避けられない段階になっていることを強調しました。
その上で牛窪さんは、今後、地元志向が高く競争意欲が低い「草食系世代」や、家族のつながり、リスク回避、コストパフォーマンス重視の「ゆとり世代」や「Z世代」が台頭するようになると、SNSなどを通じて、価値観を共有できる人同士であらゆる社会活動に取り組むことや、ふるさと納税などの地元への貢献、健康維持や自然との触れ合いなどの動きが中心になると予測し、「地方や企業が、若者の社会貢献欲求を満たすサジェスチョンが求められる時代に入った」と述べました。