西田修平記念陸上競技大会・10月末開催へ
2022年09月27日 16時50分
旧制和歌山中学(現在の県立桐蔭高校)出身の棒高跳びのエキスパートで、1936年ベルリンオリンピックの「友情のメダル」の逸話でその名を広めた、西田修平(にしだ・しゅうへい)の栄光を後世に伝えようという「西田修平記念陸上競技大会」が、来月(10月)29日と30日、和歌山市の紀三井寺公園(きみいでらこうえん)陸上競技場で開かれます。
これは、和歌山陸上競技協会の主催で、ことし(2022年)初めて開かれるものです。
西田修平は那智勝浦町(なちかつうらちょう)出身で、1932年のロサンゼルス、1936年のベルリンの両オリンピックで銀メダルを獲得しました。
1936年のベルリン大会では、同じく日本代表の大江季雄(おおえ・すえお)と5時間半にわたる激戦となり、記録4m30のまま、2位と3位の決定戦にもつれ込みましたが、西田と大江は試合終了を申し出ました。
公式記録では西田が2位、大江が3位となりましたが、帰国後、2人は銀と銅のメダルを半分に切って継ぎ合わせ、それぞれが持ち合う事にしました。
この逸話がのちに「友情のメダル」として、スポーツマンシップの象徴として讃えられ、国語の教科書にも掲載されました。
和歌山陸上競技協会では、和歌山出身の西田の功績を後世に伝えるため、記念の陸上競技大会を企画したものです。
大会では、10月29日と30日の2日間、県の内外から参加する、中学生から大学生、それに一般の男女が、棒高跳びや円盤投げ、ハンマー投げ、やり投げなどの種目に挑みます。
協会では「西田は競技生活を終えたあとも、後進の育成や棒高跳びの普及に尽力した。和歌山でも郷土の誇りの西田の記念大会を開き、陸上競技を志す若い選手たちへの伝承としたい」とコメントしています。