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和大付属特別支援学校で 不審者対応訓練

2022年09月14日 20時48分

社会

和歌山市の特別支援学校できょう(9/14)、校舎の中に入ってきた不審者に対応する訓練が行われ、どこから入ってくるのか、事前に知らされない状況で教職員が、訓練にのぞみました。

駆け付けた警察官に連れ出される不審者役の和歌山西署員

訓練を行ったのは、和歌山市西小二里にある和歌山大学教育学部付属特別支援学校で、きょう午後2時からおよそ30人の教職員が参加しました。

警察官に説明する副校長

訓練では、和歌山西警察署生活安全課の男性署員が不審者役となり、特別支援学校の南門から入って校舎に侵入しました。

教職員には、どこから入ってくるかなどの詳細は知らされないまま訓練が行われ、校内を巡回していた副校長が、廊下にいた男性を見つけて声をかけ、訪れた理由を尋ねて不審者とわかると、別の教職員を呼び、駆け付けた教員が、ハンガーラックで不審者の男を教室に近づけないようにし、反対側からは、さすまたを持った教員が距離を取りながら男をけん制していました。

また、教室では、カギを閉めて廊下側の窓に付けられたロールスクリーンを下げて室内が見えないようにしていました。

不審者の男は、酒を飲んでいたという設定で、手には、ドライバーを持っていて、その後、通報で駆け付けた警察官に連れ出されました。

振り返りでは、訓練の様子を撮影した動画を見なおす

訓練の後、参加した教職員が集まって訓練の振り返りが行われ、小学部や中等部などグループに分かれて、対応に迷ったことや質問、改善点などをまとめ発表し、訓練を講評した和歌山西警察署生活安全課の岩橋尚樹(いわはし・なおき)警部補が質問に答えていました。

グループごとに分かれて協議

さすまたを持って不審者に対峙した中学部の主事を務める辻本佐和美(つじもと・さわみ)教諭は、「訓練では、職員室からさすまたを持って駆け付け、近くの音楽室か玄関へ不審者を誘導しようとしましたが、不審者を引き付けるのは難しく、思った通りには行きませんでした。反省点はたくさんあると思います」と話していました。

和歌山西警察署の岩橋警部補は、「教職員の皆さんが、不審者との間合いをとって近づきすぎず、対応できていたことや、すぐに教室のカギをかけていたことなど、よく訓練されていて、よかったです」と総括し、「教室にこもるのが正解かどうかについて、よく聞かれますが、これはケースバイケースで、不審者の位置や行動によって変わってきます。今回の訓練では、不審者は暴れませんでしたが、想定されるケースはいろいろあるので、今後も訓練を通じて心の準備をしてほしい」と呼びかけました。

教職員の質問に答える岩橋警部補

和歌山大学教育学部付属特別支援学校の武内正晴(たけうち・まさはる)校長は、「今回の訓練は、これまでのような、さすまたで不審者を取り押さえるものではなく、不審者かどうかわからない状況での訓練で、教職員の皆さんが、考えさせられる良い研修になったと思います。振り返りの中で出ていたように、教室にとどまった方がいいかどうかなど、いろいろ迷うところはあると思いますが、今回の訓練を通して、マニュアルを見直すなどして、子どもと先生の安全を確保できるような体制を構築していきたい」と話していました。

最後に挨拶する武内校長

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