作家の神坂次郎さんが死去
2022年09月13日 11時37分
「元禄御畳おたたみ奉行の日記」で知られる作家の神坂次郎こうさか・じろうさんが今月6日、老衰のため和歌山市内で亡くなりました。95歳でした。
和歌山市出身の神坂さんは終戦後、東京で新劇に関わった後、和歌山に帰り、土木建築業で働く傍ら、時代小説を書き始めました。
そして、1984年に尾張おわり藩士の膨大な日記を読み解いて元禄時代の世相を浮き彫りにした「元禄御畳奉行の日記」が大ヒットしました。
また、戦死した特攻隊員らを描く「今日きょうわれ生きてあり」シリーズは20年余のライフワークとなり、舞台化もされました。
このほか、和歌山で活動した博物学者を描いた1987年刊行の評伝「縛られた巨人 南方熊楠みなかた・くまぐすの生涯」は熊楠ブームの火付け役になりました。