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作家中上健次没後30年 故郷・新宮で特別セミナー

2022年08月06日 18時25分

歴史・文化

今年で没後30年となる作家、中上健次(なかがみ・けんじ)が出身地の新宮市で設立した市民講座「熊野大学」の特別セミナーがきのう(5日)ときょう(6日)の2日間、新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」で開かれ、長女で作家の中上紀(なかがみ・のり)さんが講演しました。

講演で紀さんは「亡くなってから父の著書をむさぼり読んだ。熊野は父に会う場所であり、父が守ろうとしていた場所。問題にぶつかると、父ならこうするのではと考える」と話しました。

中上健次(なかがみ・けんじ)は1976年に「岬」で芥川賞を受賞し、現代文学の旗手として活躍。多くの作品の舞台となった熊野地方の文化を見直すため「建物も入試もなく、卒業は死ぬ時」をモットーに、1990年に熊野大学を設立しました。

1992年8月12日に46歳の若さで死去したあとも、志を継いだ地元有志が市内の宿泊施設などで毎年8月にセミナーを開いてきました。

セミナー会場の市文化複合施設「丹鶴ホール」の図書館には「中上健次コーナー」が新設され、12月28日まで特別展を開催し、愛用の机や著書などを展示しています。

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