和歌山市に「有吉佐和子記念館」オープン
2022年06月05日 17時46分
和歌山市出身の作家、有吉佐和子(ありよし・さわこ)さんの東京の旧宅を復元移築した「有吉佐和子記念館」が、きょう(5日)、和歌山市にオープンしました。
これは、和歌山市が、郷土の作家、有吉佐和子さんを顕彰し、市民が文化や芸術に親しむ交流拠点として、紀ノ川に近い、和歌山市伝法橋南ノ丁(でんぽうばしみなみのちょう)に整備したものです。
きょうは、午前11時から開館記念セレモニーが行われ、和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長は、「多くの市民に有吉佐和子さんのことを知ってもらいたい。有吉さんのファンの方にこの地を訪れてほしい」とあいさつし、有吉さんの長女で、大阪芸術大学教授の有吉玉青(ありよし・たまお)さんは「母の愛した紀ノ川のそばで開館できて感慨深い。『こんな作家がいた』と若い人や多くの人に記憶してもらえればうれしい」と話しました。
そして、記念館の館長をつとめる和歌山放送の元ディレクターで、大阪の天満天神繁盛亭(てんまてんじんはんじょうてい)・初代支配人の恩田雅和(おんだ・まさかず)さんらが加わってテープカットし、開館を祝いました。
記念館は、木造2階建てで、2階には、有吉さんが使っていた机や椅子、卓上灯などを配した書斎や、茶室を含む和室が再現され、1階には、小説「紀ノ川」などの自筆の原稿や愛用の万年筆など、貴重な資料や思い出の品を集めた展示室と、カフェが設けられています。
有吉佐和子記念館は、午前9時から午後5時まで開館し、入場は無料で、水曜が休館日となります。また、今月(6月)11日には、開館記念イベントとして、朗読劇や端唄(はうた)の演奏、それに、地唄舞(じうたまい)などが行われます。