和歌山市出身のベストセラー作家、有吉(ありよし・)佐和子(さわこ)さんの東京の邸宅を移転・復元した「有吉佐和子記念館」があす（５日）オープンするのを記念して、有吉さんの生涯を詳しく知ることのできる企画展が、きょう（４日）から和歌山市の和歌山市立博物館ではじまりました。

「有吉佐和子と和歌山」と銘打って開かれたこの企画展では、東京で保管されていた自筆原稿や取材メモなど有吉さんに関連する資料や、和歌山市立博物館で収蔵している郷土資料を展示し、有吉さんが作品を創作する過程を探るとともに、「紀の川」など有吉さんの作品に書かれた和歌山の歴史や文化を紹介しています。

ほかにも、有吉さんがテレビで観たプロ野球の巨人対ヤクルト戦のスコアを付けた直筆のスコアブックや夏の甲子園を録画した大量のビデオテープの一部など、有吉さんの趣味が見て取れる資料も展示しています。

和歌山市立博物館の小橋(こばし・)勇(ゆう)介(すけ)学芸員は「郷土が生んだ偉大な作家・有吉佐和子さんの人生を知ってもらう機会になれば」と話していました。

この企画展は８月１４日まで開かれ、来月（７月）３０日の午後２時からは先着５０人限定の事前申込制で、「有吉佐和子と和歌山」に関する講演が行われます。開館時間は午前９時から午後５時までで、入館料は大学生以上が１００円、 高校生以下は無料です。