和歌山地検・宮地佐都季検事正 会見で抱負語る
2022年04月14日 19時13分
和歌山地方検察庁の新しい検事正に、初めて女性の宮地佐都季(みやじ・さつき)氏が着任し、きょう(4/14)記者会見して抱負を語りました。
宮地検事正は、兵庫県神戸市出身の59歳で、創価大学法学部を卒業後、1995年4月に東京地検の検事として検察庁に入り、鳥取地検次席検事や京都地検公判部長、大阪高検刑事部長などを歴任し、今月(4月)11日付で和歌山地検の検事正に着任しました。
きょう(4/14)記者会見した宮地検事正は、「人々が安心して暮らせる社会を実現するためには、罪を犯した人が、その内容にふさわしい適正な刑罰を科されることで、社会の秩序が守られることが必要不可欠。検察は、これを下支えする重要な役割を担っており、一つ一つ丁寧に全力でその役割を果たしてまいりたい」と抱負を語りました。
また、特に取り組みたい事案として、宮地検事正は、特殊詐欺と児童虐待を挙げ、特殊詐欺については、「警察など関係機関と緊密に連携し、データの解析など、最新の科学捜査を駆使して撲滅を目指したい」と述べ、事業虐待については、「警察や児童相談所、医療機関などとより一層連携して、未来を託す子どもたちの大切な命を守るため検察の立場として、できる限りの積極的な取り組みをしていきたい」と述べました。
また、これまで印象に残った事案として宮地検事正は、裁判員裁判が導入された2009年当時在籍していた大阪地検の公判部で、どうすればわかりやすい、的確な立証ができるか、リハーサルを重ねるなど、徹底した準備を行ったことなどを挙げ、「この時、いろんなつてをたどって外国から専門家の証人を呼ぶことができたように、熱意を持って一生懸命取り組めば、何か道は開けると思う」と強調しました。
また、和歌山地検には、任官した翌年の1996年に赴任した経験があり、宮地検事正は、「海あり、山あり、世界遺産あり、というのが和歌山県の印象。風光明媚で自然豊か。以前、和歌山でイタリアンと中華料理を食べたが、これまでで最もおいしかった」と述べた上で、「今回の赴任中には、まだ歩いたことのない熊野古道を歩き、パンダを観に行き、クエを食べたい」と語りました。