和歌山県・IR区域整備計画を臨時議会に提出
2022年04月14日 11時48分
カジノを含む統合型リゾート・IRを誘致している和歌山県は、きょう(14日)開会した臨時の県議会にIR区域整備計画を提出しました。
県では、和歌山市の和歌山マリーナシティの23ヘクタールあまりの敷地に、多種多様な観光資源を活かしたリゾート型IRを整備する区域整備計画を策定しました。
整備計画では、国際会議や展示会、スポーツイベントなどを展開し、ホテル、レストラン、カジノ施設などを拠点に、日本文化と体験型観光を発信する統合型リゾート施設を、2027年秋ごろ開業させるとしています。
運営会社でカナダのクレアベストニームベンチャーズは、初期投資費用およそ4700億円について、出資がおよそ30%、残り70%が借入れで、出資はクレアベストとクレアベストグループがそれぞれ27・5%、アメリカのカジノ大手・シーザーズが5%、残る40%は少数株主と公表しましたが、県議会のIR対策等特別委員会では、委員から資金調達の説明が不透明なことを問題視する意見が相次ぎ、県が整備計画案を修正する事態になりました。
県では、修正した計画案をもとに、県民からの意見を聴取したうえで、区域整備計画を策定した一方、地元の和歌山市では、先月(3月)の臨時の市議会で同意されています。
和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事は、きょうの本会議の冒頭で「開業2年後の2030年にはおよそ3500億円の経済波及効果を想定していて、社会福祉の増進や教育の振興など、県の持続的な発展に資する」と述べ、同意を求めました。
IR区域整備計画が県議会で同意されれば、県は、今月28日の期限までに国に提出する方針で、この夏から秋に、国土交通大臣から区域認定されるかが公表される予定です。
臨時の県議会は、きょうから20日までの7日間の会期で開かれ、18日に一般質問を行うほか、18日と19日にIR対策等特別委員会などでの審議を経て、20日に委員長報告や討論・採決を行い、閉会する予定です。
和歌山放送ラジオでは、4月臨時県議会のもようを、きょうと、18日、それに20日の3日間、いずれも午後9時半から録音ダイジェストでお伝えします。