ＪＲ西日本が、紀勢線の白浜・新宮間など、管内の不採算路線の一覧を公表したことについて、和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事は「確かにあの区間は観光路線で、コロナ禍で大打撃を受けたのは事実だが、国鉄分割民営化の時、新幹線のような儲かる路線を引き継ぎ、儲からない路線との収支を調整する取り決めが出来ていたのに、いま、儲からない路線だけ切り捨てるのはちょっと違う」と指摘しました。

ＪＲ西日本が不採算路線として公表した区間には、ＪＲ紀勢線の白浜・新宮間が含まれ、１００円の収入を得るのに６４７円の経費がかかると算出しています。

仁坂知事は「全国・海外含めて、これから紀南の観光に注目が集まってきた矢先に、新型コロナで打撃を受けてしまった。その後、県がサイクルトレインの運行を後押しし、白浜・新宮間の利用客数の増加にも貢献している」と述べ、路線の維持に向けて、引き続きＪＲ西日本に働きかける考えを強調しました。