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県内唯一、小規模特認校(加太中学校)で初の入学式

2022年04月08日 20時53分

教育社会

和歌山市内のどこからでも通学できる特任小規模校に認定された加太中学校できょう(4/8)、入学式が行われ、初めて通学区域以外の地域から通う生徒が入学しました。

点呼で起立する生徒、入学承認を受ける(2022年4月8日・加太中学校体育館で)

この制度は、少人数での教育の良さを活かそうと、文部科学省が設けた制度で、市町村が、特定の小規模の学校を特認校として認定し、通学区域を残したままで、市町村内のどこからでも就学することを認めています。和歌山県内では、唯一、和歌山市が加太小学校と加太中学校を認定していて、きょう、加太中学校で、通学区域外からの生徒を含めた初めての入学式が行われました。

式典は、きょう午前9時半から加太中学校の体育館で行われ、通学区域外からの生徒8人を含む18人の新入生が、入場しました。

式典では、吉川豊(よしかわ・ゆたか)校長が式辞を述べ、「加太中学校は、今年で創立75年目に入ります。小規模特認校としてのスタートの年でもあり、皆さんは、その一期生となります。そして今後、生涯にわたり、加太中学校が皆さんの母校となります。母校の発展に寄与するとともに、皆さん一人一人の新しい価値の創造を図り、将来の自己実現に向けて取り組んでください」と呼びかけました。

式辞を述べる吉川校長

この後、加太中学校3年で生徒会会長の島本翼(しまもと・つばさ)さんが「困ったときは、私達や先生方に、遠慮なく聞いてください」と歓迎の言葉を述べました。

歓迎の言葉を述べる島本さん

そして、新入生を代表して、地元の加太小学校出身の太治陽菜(たじ・ひな)さんが、お互いに切磋琢磨し、励まし合いながら共に成長していきたい」と誓いの言葉を述べました。

新入生を代表して誓いの言葉を述べる太治さん

和歌山市の三田小学校出身の﨑濱秀哉(さきはま・ひでや)さん12歳は、「自然にあふれたところで、魅力に包まれていると感じました。海と山の生き物がいて、街中では味わえない体験ができるかなと思って選びました」と話し、母の尚美(なおみ)さん45歳は、「自宅から遠いので、3年間通えるか不安もありましたが、人生の中の3年間なので、本人が行きたいところに進むのが一番と思って送り出しました」と話しました。

﨑濱さん親子

また、和歌山市の大規模な中学校に通うのをやめて加太中学校を選んだ奥村美空翔(おくむら・みくと)さん12歳は、「加太小学校では、海でごみ拾いのボランティアができるなど、自宅近くの中学校では、できないことができるので入学を決めました」と話し、父・将文(まさふみ)さん43歳は「生徒の人数が少ない一方、先生の数は多く、子どもに対する教育が行き届くことや、地域の人たちとのふれあいなどに魅力を感じたので、ここに決めました。友だちと離れてしまうことに一番悩みましたが、息子が見学してここへ行くと言ったので、少し遠いですが、頑張ってみるかと決めました」と話していました。

奥村さん親子

加太中学校では、今月11日に始業式が行われ、通学区域外から2年生6人と3年生2人も加わり、全校生徒の数は、16人増えて39人となります。

宣誓と対面する新入生
入学式の後は、校内の見学と入学後の決まり事を確認

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