「コレクション展 2022―冬春」開催中
2022年02月19日 18時26分
和歌山ゆかりの作家を中心に、さまざまな観点から所蔵作品を紹介するコレクション展が和歌山市の県立近代美術館で開催されています。
「2022ー冬春」と題して開かれている展覧会では、日本の女流洋画家の先駆者である神中糸子や彫刻家の建畠大夢といった和歌山出身の作家による作品とともに、佐伯祐三などの近代日本美術を代表する作家など、59人の作家による161の作品が展示されていて、近現代の美術の流れを見ることができる構成になっています。
展覧会のメインでもある特集展示には、現在の田辺市中辺路町に生まれ、1918年に京都で国画創作協会を創立し、斬新な日本画を発表した野長瀬晩花が取り上げられています。
県立近代美術館では、過去3回にわたって野長瀬晩花の特集展示を開催していますが、今回は画業の初期にスポットライトをあて、若き日の晩花が、当時京都の主流であった円山・四条派の写生を脱し、ポスト印象派等の影響で先鋭化していく様子が紹介されています。
また、1917年頃に制作された「都をどり」は、富山にある寺院が蔵を整理していた時に見つけ、県立近代美術館に連絡し収蔵に至ったもので、今回が初公開になります。
県立近代美術館の藤本真名美学芸員は「野長瀬晩花さんが試行錯誤しながら固定観念を打ち破り、どういう風に自分の個性を開花していったかという点を見てほしい」と話していました。
この企画展は4月17日まで和歌山市の県立近代美術館で開かれています。開館時間は午前9時30分から午後5時までです。