IR住民投票・仁坂知事「何を今頃言ってる」
2022年01月24日 18時38分
和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事は、県と和歌山市が誘致を進めている、カジノを含む統合型リゾート・IRの賛否を問う住民投票の実施を求める市民団体の動きについて「何を今頃言ってるのかと思う。前回の知事選挙でIR断固推進を主張して多数の支持を得て知事になったので、民意は十分反映しているつもりだ」と述べ、批判しました。
県と和歌山市のIR誘致をめぐっては、市民団体「カジノ誘致の是非を問う和歌山市民の会」が、去年(2021年)11月から12月にかけて署名運動を行い、およそ2万人の署名を集めて、和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長に賛否を問う住民投票条例の制定を直接請求し、これを受け、きょう(24日)から27日までの市議会の臨時議会で審議が行われています。
しかし尾花市長は、これまでに市議会で何度も議論し、住民投票の結果に法的拘束力がないことや、多額の費用がかかるなどとして「住民投票を行う意義が見いだしがたい」とする否定的な意見を付けて議案を提出しています。
仁坂知事は、きょう(24日)の定例記者会見で、住民投票条例を求める市民団体の動きを批判した上で「粛々と準備を進めていく」と述べました。
県では、来月(2月)上旬をめどにIR区域整備計画案を示す方針を示していて、和歌山市も国への整備計画提出期限となる、ことし(2022年)4月28日までに計画案を提出できるよう、連携する姿勢を示しています。