和市北消防署の訓練と特別巡視 イオン和歌山で実施
2021年12月13日 20時59分
あさって12月15日から始まる年末火災特別警戒を前に、和歌山市の大型商業施設できょう(12/13)、救助や消火の訓練と施設内にある消防設備の点検が行われました。
これは、市民の防火意識や消防職員技術を高めようと和歌山市北消防署が行ったもので、消防署員およそ40人が参加して、きょう午前9時半から和歌山市中にあるイオンモール和歌山で訓練や点検が行われました。
救助訓練は、立体駐車場を点検していた作業員が命綱を着けたまま誤って落下し、宙づりになったという想定で行われ、救助に当たった消防署員は、地上にエアマットを設置するとともに、立体駐車場の上から1人の署員がロープで降りて作業員を支え、そのまま降下し救助しました。
一方、立体駐車場の3階部分で自動車が炎上したという想定の消火訓練では、署員が、消火用の水を火災が発生した階まで送ることができる連結送水管を使用せずに消火に当たるよう、その場で指示を受け、はしご車を使って立体駐車場の3階まで水を送るなど、工夫して作業にあたっていました。
また、イオンモール和歌山の施設内では、北消防署による特別巡視が行われ、中芝清之(なかしば・きよゆき)署長が、消火器をはじめとした消防用設備や非常口などを確認して回りました。
特別巡視の後、和歌山市北消防署の中芝署長は、イオンモール和歌山の担当者を前に、「年末を迎え多くの人が訪れるこの施設で避難経路や消防用設備の設置・管理状況を確認した。巡視の結果、消防用設備に不備はなく、防火管理体制についても徹底されていた」と講評し、「年末は、火に対する注意がおろそかになり、ついうっかり、の火災が増えるので、火の元には十分、気を付けてほしい」と呼びかけました。
ところで、今年(2021年)、これまでに和歌山市内で発生した火災の件数は73件で、去年1年間の87件に比べて少ない一方、火災による死者は、現段階で12人となっていて、すでに去年1年間の3倍にのぼっています。また今月、12月に入って火災の件数が増えていて、この2週間で4人が死亡しています。
消防では、調理中にコンロから目を離さないようにするなど、防火を呼びかけるとともに、10年前の規格変更で古くなり更新期限を今年末に控えた消火器を、新しい規格のものと交換するよう呼びかけています。