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県内初の警察庁長官賞・大切な命を守る作文コンクール

2021年12月01日 22時12分

事件・事故教育社会

犯罪や交通事故で奪われる命の大切さについて考える中学生と高校生を対象にした警察庁主催の今年度(2021年度)の作文コンクールで、和歌山県内から出品された作文が初めて警察庁長官賞に選ばれ、犯罪被害者週間最終日のきょう(12/1)、県警本部長室で伝達式が行われました。

遠藤・県警本部長が賞状を伝達(2021年12月1日・本部長室で)

この作文コンクールは、警察庁が、10年前の2011年から実施しているもので、犯罪被害者やその遺族の講演を聞くなどした中学生や高校生が作文を応募しています。

今年度は、高校生の部に、5567の作品が寄せられ、県立向陽高校2年の武田理恵(たけだ・りえ)さんが書いた「私たちの使命」が、警察庁長官賞に、同じ県立向陽高校2年の古野心乃香(ふるの・このか)さんが書いた「ハンドルを握るということ」が、警察庁犯罪被害者支援室長賞を、それぞれ受賞しました。

表彰の伝達式は、きょう午後、県警本部長室で行われ、受賞した2人が、引率の教諭とともに出席し、遠藤剛(えんどう・つよし)県警本部長から表彰状と記念品を受け取りました。

警察庁長官賞を受賞した武田さん(左)と警察庁犯罪被害者支援室長賞を受賞した古野さん

県内で初めてとなる警察庁長官賞を受賞した武田さんは、24年前、当時16歳の高校2年生だった息子を交通事故で亡くした三重県の女性の講演を、今年6月、高校の授業で聞いて感想をまとめました。

伝達式の後、武田さんは、「受賞したことで、たくさんの人に私の考えを知ってもらえるので、うれしい。今回、私が話を聞いた交通事故による犠牲者の話は、身近にあり得ることなので、若い人たちには、命の大切さを重く受け止め、交通マナーを守るなどしてほしいし、文章を書くのが好きなので、今後、他の犯罪被害者の人たちの話も聞いて、SNSなどを通じて多くの人に自分の思いを伝えていきたい」と話しました。

また、警察庁犯罪被害者支援室長賞を受賞した古野さんは、表彰式の後、「遺族の話を聞いて、交通事故が誰にでも起こり得ることを実感した。まだ車を運転できない若い世代が、交通事故に対する考えを持てる機会になるので、いろんな学校で遺族の話を聞けるようにしてほしい。私が車を運転できるようになったら、一瞬の過失ですごいことになるので、この話を思い出して運転したい」と話していました。

ところで、この作文コンクールの中学生の部では、全国から寄せられた4776作品の中から広川町立耐久中学校3年の橋野月乃(はしの・つきの)さんが「警察庁長官官房審議官賞」を受賞していて、後日、中学校で伝達式が行われます。

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