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障害者ピアノ演奏会開催 「誰でもピアノ」体験会も

2021年11月12日 23時47分

イベント教育社会福祉・医療

指一本で、伴奏つきの演奏ができるピアノの体験会と障害のある人のピアノ演奏会がこのほど(11/6)、紀の川市で開かれました。

2021年11月6日・紀の川市かがやきホールで「

これは、現在、和歌山県内各地で開かれている紀の国わかやま文化祭2021のイベントの一つとして、実行委員会などが主催したものです。

ピアノ演奏する菅田さん

今月6日に紀の川市貴志川町のかがやきホールで開かれたこのイベントでは、和歌山市出身の全盲の東大生、菅田利佳(すがた・りか)さんがリストの「ラ・カンパネラ」とドビュッシーの「月の光」を演奏したほか、15年前の24歳のとき、脳梗塞で倒れて左半身不随となった佐々木秀平(ささき・しゅうへい)さんら有田川町在住の2人が、歌謡曲などを演奏しました。

右手だけで演奏する佐々木さん

菅田さんは、演奏の前に自らについて語り、全盲で5歳の時から始めたピアノについて、点字楽譜を学んだことで、演奏の幅が広がったことなどを話しました。

点字楽譜などについて語る菅田さん

またホールのロビーには、指一本で鳴らす音に合わせて自動的に伴奏が流れ演奏できる「誰でもピアノ」と呼ばれる装置が取り付けられたグランドピアノを使って、事前に申し込んだ障害のある人たちが、演奏家さながらのパフォーマンスを見せていました。

新井さんの指導で指一本でピアノを弾く参加者
弾いていない鍵盤も音を奏でる

演奏会の合間には、ヤマハとともに「誰でもピアノ」を開発した東京藝術大学COI拠点の新井鷗子(あらい・おーこ)特任教授が講演し、脳性まひの女子高生から『右手の人差し指一本で、ノクターンを弾きたい』という要望を受けて開発した経緯を紹介し、人が弾くピアノに、機械があわせて自動的に演奏とペダルの操作を行う仕組みになっていることを説明しました。その上で、新井特任教授は、「科学技術と芸術は相反するものではなく、芸術的な表現をしたいという思いが、科学技術の発展につながる」と語りました。

講演する新井さん

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