市民団体がIR誘致の賛否問う住民投票実施へ
2021年11月04日 19時21分
和歌山県が誘致を進めているカジノを含む統合型リゾート・IRを巡り、和歌山市の市民団体「カジノ誘致の是非を問う和歌山市民の会」は、IR誘致の賛否を問う住民投票条例の制定を和歌山市に求めるため、今月(11月)6日から来月(12月)5日にかけて、署名活動を行うことを決めました。
これは、会の代表を務める豊田泰史(とよだ・やすふみ)弁護士らが、きょう(4日)和歌山県庁で記者発表したものです。
県は、ことし(2021年)6月、カナダに本社を置くクレアベストグループをIR事業者に認定し、来年(2022年)4月28日までに国へ申請する区域整備計画を作成しています。
計画では、和歌山市の和歌山マリーナシティに、日本遺産・和歌の浦をイメージした宿泊施設やコンベンション施設のほか、カジノ施設などを含む「リゾート型IR」を2027年以降に開業することを目指しています。
市民の会の豊田代表は、2020年に横浜市の市民団体が、当時市が進めようとしていたIRの誘致をめぐって住民投票の条例制定を求め、法定数の3倍にあたる19万3千人分の署名を集めましたが、横浜市議会で否決された経緯を説明し「IR誘致はまちづくりに関わる大事な問題。賛否を問わず住民の意見を聞いて欲しい」と訴え、今月6日から来月5日まで展開することを示しました。
条例制定の請求には、和歌山市のすべての有権者の50分の1以上にあたる、およそ6200人分の署名が必要になります。