児童生徒の問題行動調査公表
2021年10月13日 18時52分
文部科学省は、きょう(13日)児童や生徒の問題行動などに関する、昨年度(2020年度)の調査結果を公表し、和歌山県では小学校・中学校・高校いずれも、不登校の子どもが前の年度を上回った一方で、いじめの認知件数は、小・中・高校・特別支援学校のすべてで前の年度を下回りました。
この調査は、昨年度、全国の小・中学校や高校、特別支援学校などを対象に行われ、和歌山県でも国公立と私立の小・中・高校と特別支援学校で行われました。
このうち、不登校は、小学校が367人で前の年度より73人増えているほか、中学校は849人で前の年度より37人増えました。高校は421人で前の年度より23人増えました。
また、いじめの認知件数は小学校が4755件と前の年度を968件下回り、中学校は353件で152件減少しました。高校は76件で前の年度より58件減り、特別支援学校は21件で前の年を5件下回る結果となりました。
県教育委員会は、不登校について「原因として、無気力や不安、生活リズムの乱れなどが原因にあげられる。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、訪問支援員の配置や拡充を行い、欠席しがちな子どもにタブレット端末などを使って学習支援を行うなどの対応をしている」と話しています。
いじめについては「各学校で『いじめ問題対応マニュアル』が活用され、認知件数が減少につながっているが『冷やかしやからかい、悪口』や『遊ぶふりをして叩かれた』などの傾向が目立ち、とくに中学校では『ネットでの誹謗中傷』もみられる。道徳教育の充実や、カウンセラーやソーシャルワーカーなどと連携した対応などで未然防止を図っていく」としています。
一方、高校の中退者数が定時制で前の年より25人減って55人となった一方、通信制で前の年より8人多い74人となったほか、暴力行為の発生件数は、中学校は142件と、前の年より44件減少したほか、高校は50件で前の年より2件減りました。