県・ライフラインのリダンダンシー点検へ
2021年10月12日 14時06分
和歌山県は、道路や水道、公共交通、通信網など、県内のライフラインに、災害時などを想定したバックアップ体制が取れているかを本格的に調査・点検することを決めました。
これは、きょう(12日)仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事が、定例記者会見で明らかにしたものです。
県では、和歌山市の紀の川にかかる六十谷水管橋(むそたすいかんきょう)の落下による大規模な断水の一因として、浄水場から和歌山市北部への送水ルートがこの橋1本だけで、バックアップルートが無かったことを重く見て、県庁内に「点検プロジェクトチーム」を設置し、各ライフラインにバックアップ機能が確保されているかどうかを点検し、対応策をまとめることを決めたものです。
点検の対象となるのは、県内の道路や電気・ガス・水道をはじめ、公共交通や通信網、放送局、それに河川や海岸、ため池などのライフラインで、災害などの非常時にバックアップ体制がとれているかを調査します。
プロジェクトチームは、県や県教育委員会、県警本部、市町村や国、それに民間企業で構成され、県・危機管理局が事務局となります。
仁坂知事は「六十谷水管橋の落下は、私も和歌山市の尾花市長もバイパスが無かったことに気づかず悪かった。財政事情や効率化ばかりに気を取られてはいけない。国の国土強靱化政策も大いに活用しながら、ライフラインの強化をはかるべきだ」と話しています。
プロジェクトチームでは今月中に具体的な点検項目を策定して、来月(11月)から点検をはじめ、12月から来年(2022年)1月にかけて、点検結果をもとに対応策を整理する方針です。