【断水】配水池へ送水再開「9日午前8時半以降使用を」
2021年10月09日 01時20分
和歌山市の紀の川にかかる送水管の橋が崩落し、およそ6万世帯が断水している問題で、和歌山市は、昨夜(10/8)遅く、仮の水道管の敷設を終えて配水池への送水を再開し、市民に対しては、「蛇口を開けるのは、きょう午前8時半以降にしてほしい」と呼びかけています。
この問題は、和歌山市の南部から北部へ水を送るため紀の川に架かかる「水管橋(すいかんきょう)」と呼ばれる唯一の送水管の橋が崩落し、和歌山市北部で大規模な断水が発生したもので、人口のおよそ3分の1にあたる13万8千人の生活に影響が出ています。
水道を管理する和歌山市は、今月6日から「水管橋」に並行して紀の川に架かる県道の六十谷橋の車道に、仮の水道管を敷設(ふせつ)する工事を進めてきました。その結果、昨夜10時半頃、すべての工事が完了し、市の職員が、加納浄水場近くのマンホールに入って弁を開き、北部地域にある4つの配水池への送水を再開し、今後、配水池に十分な水量が貯まった時点で、各家庭への供給を始めます。
仮の水道管が敷設された六十谷橋の上では、職員から送水再開の知らせを受けた和歌山市企業局経営管理部の大樫将史(おおがし・まさし)部長が、「午後10時38分、配水池への送水を開始しました。市民の皆さんのところへ給水するのは、予定より少し遅くなり、あすの朝8時半以降となります」と述べました。
また、送水再開を受けて、企業局の職員が、ライトで照らしながら、水道管のつなぎ目から水が漏れていないか、点検していました。
和歌山市では、「少しでも早く全域に水を行き渡らせるため、給水開始に備えて閉じている蛇口を開けるのは、当初の予定より2時間半遅い、きょう午前8時半以降にしてほしい」と呼びかけています。
また、給水が開始された後、しばらくは、濁り水が出るため、一定期間、飲み水ではなく、生活用水として利用することや、給水直後に利用が集中すると、濁り水の解消が遅れるため、水を使いすぎないことなどを呼びかけています。
今後、水質を検査した上で、飲み水として使用が可能になる場合には、その段階で市民に知らせるとしています。
家庭で水を使い始める際の注意点として、和歌山市は、濁り水がなるべく混入しないよう外にある蛇口を開けた後、洗面台で水を流し、その後、キッチン、トイレの順で水を出した上で、最後にお湯を使用できる給湯器の元栓を空けるよう呼びかけています。
一方、現在、設置している給水所については、断水解消の状況をみながら徐々に減らしていくということです。