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和歌山市北部の断水 きょう中に仮復旧の見通し発表

2021年10月04日 12時53分

災害・防災社会

和歌山市の紀ノ川にかかる水道管の橋が折れて落下し、北部地域で大規模な断水が発生している問題で、和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長は、きょう(10/4)午前、緊急の記者会見を開き、応急復旧のための2つの工法について検討を進め、きょう中に復旧のメドを発表することを明らかにしました。

記者会見する尾花市長(2021年10月4日・市役所記者会見室で)

この問題は、和歌山市の紀ノ川にかかる送水管の橋がきのう午後、折れて落下したもので、和歌山市の南部から北部へ水を送る唯一の送水管となっているため、北部地域の6万世帯で断水が発生し、けさから給水活動が行われています。

きょうの会見で、尾花市長は、「落下した水道の橋は、2015年に落橋防止工事を行っていたので、まさか橋が落ちるとは思っていなかった。原因究明を急ぐとともに、市民の皆さんに多大な迷惑をおかけし、心からお詫びします」と謝罪した上で、「応急的に復旧するための工法として、現在、2つの案を検討していて、できるだけ早い仮復旧を目指す」と述べました。

仮復旧の工法については、落下した橋を迂回する形で紀ノ川にかかる六十谷橋の車道に、仮の水道管をおよそ600メートルにわたって敷設する案と落ちた橋を仮で復旧する案の2つがあり、尾花市長は、「仮の復旧工事に必要となる水道管がいつ確保できるか、などの見通しを確認した上で、きょう中に、今後の復旧工事の見通しを発表したい」と述べました。

また、会見では、昨夜、自衛隊に対し、和歌山県を通して、災害救助法に基づく給水車の出動を要請したことを明らかにし、和歌山県内のほかの自治体や大阪府からの協力を含めて、100台の給水車を確保し、作業にあたっているということです。

落下防止工事が行われた送水管

水道管が落下した原因については、2015年度に1年かけて落下防止の工事を行っていたほか、毎月、目視の点検を行っていて、先月(9月)の点検で異常は確認されなかったということで、今後、原因究明を進めることにしています。

また、この断水に伴って、和歌山市北部地域にある小中学校や高校32校と5つの幼稚園については、きょう臨時休校となっていて、和歌山市教育委員会では、あす以降の対応を検討しています。

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