和歌山城をきれいに! 自衛隊員が天守閣清掃
2021年09月28日 19時11分
和歌山市のシンボル・和歌山城をより美しくするため、自衛隊の隊員が、きょう(9/28)からあすにかけて、普段、なかなか掃除できない天守閣の屋根や石垣にロープを張り、命綱を付けた清掃作業に取り組んでいます。
これは、和歌山市が、大阪府和泉市にある信太山(しのだやま)駐屯地の陸上自衛隊第三十七普通科連隊に協力を要請して行っているものにまつわる、1992年以来、東日本大震災が発生した2011年を除いて毎年、行われています。
例年、普段から定期的に和歌山城を清掃しているボランティアの市民も参加していますが、今回は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、自衛隊のみの参加となりました。
清掃作業の開始にあたり、和歌山城西の丸広場では、きょう午前8時45分から開始式が行われ、主催者を代表して、和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長が挨拶し、「ことし和歌山市では、国民文化祭が開催され、多くの文化団体の人たちが訪れます。和歌山市のシンボル・和歌山城にも多くの人が訪れますので、魅力ある和歌山城をみてもらえるよう皆さんの力できれいにしていただきたい」と述べました。
自衛隊員は、主に天守閣や石垣の清掃にあたり、このうち、天守閣では、天守の窓の柱に毛布をまいてロープをくくりつけ、天守をぐるりと一周囲んだ上で、そのロープに命綱をつけた隊員が、屋根の上に立ち、ブラシで天守を覆う屋根瓦の汚れを落としていました。
今回、清掃作業にあたっているおよそ100人を率いる陸上自衛隊第37普通科連隊・第二中隊の豊村健(とよむら・たけし)中隊長は「今回は、高いところでの作業なので、大規模災害の人命救助で必要となるロープ技術の向上を図る訓練として取り組んでいます。新型コロナウイルスの感染拡大が終結したあと、世界中から観光客に来てもらえるよう、和歌山市の良さを引き出せたら」と話していました。
今回、参加した陸上自衛隊第37普通科連隊は、和歌山城・砂の丸広場におよそ20梁のテントを設営していて、あすも清掃活動にのぞみます。